信州美ヶ原温泉「金宇館」の料理を紹介します。
1つ前の記事で「金宇館」の客室など館内を紹介しましたが,この記事では僕が最も重要としている料理の感想を載せます。
【目次】 |
金宇館の料理 夕食
客室や風呂など「金宇館」はハード面がとても良かったですが,料理はどうだろうか?
【記事】「金宇館」松本市の人気宿の本館客室「包石」に宿泊 2020年10月
個人的にはハード面よりも料理を重視しており,いくら館内が素晴らしかったとしても料理が全然ダメなら再訪することは難しくなります。素泊まりプランなどにして価格に納得できる宿であれば別ですが。
高級食材は求めておらず,素朴でも真っ当で美味しく癒される料理だといいですね。
マツモトオーサム!ペールエール 880円(税込?)
松本ブルワリーの「Matsumoto Awesome! Pale Ale」。
牛蒡と山椒の茶碗蒸し
まず茶碗蒸し。求めていた味わいと違って結構しっかりした味で甘さも感じます。簡単に言うと味が濃いのですが,もう少しあっさりとしながらキレのある味わいを期待してました。
最初に食べたもので大体の味の方向性や期待値は分かりますので,少し不安になりました。
椎茸の利休揚げ
利休揚げは椎茸と大葉しんじょ,帆立も入っていました。やっぱり甘さを感じキレがないです。帆立はちょっと給食の冷凍帆立フライを思い出すような独特な味に感じてしまいました。
蒟蒻のおかか揚げが添えられてましたが,結構甘いです。やはり和食はこうなってしまうのか,という感じでこの後に出てくる料理の方向性も確定的ですし,既に食べ疲れてきました。個人的にはこういう甘さのある料理って不自然な強い味と感じますし,ケミカルなものと似たようなもんだと思っちゃいますね。
季節の八寸
いくら寿司,無花果の白和え,柿とほうれん草の胡桃和え,茄子田楽,栗の渋皮煮という内容。
- 「無花果の白和え」胡麻の甘めのペーストに無花果という感じ。
- 「柿とほうれん草の胡桃和え」この胡桃のペーストは甘さがなくていいですが,柿は味がないです。
- 「茄子田楽」こういうものと思うしかないかもしれませんが,もう少し甘さを控えたキレが欲しいです。
- 「栗の渋皮煮」甘さが立ってますし,お菓子として食べたい味です。
いくら寿司の味は忘れちゃいました。
銀杏のすり流し
これは美味しいです。ここにきてやっと癒しの味。
良い出汁の香りと味わいに銀杏の心地よい苦み。じゃがいもを揚げたものも良いアクセントとなっています。そして,甘さがなくとても癒される味です。
こういうものが作れるのになんで?って思っちゃいました。
馬刺し
馬のヒレ肉の刺身。薬味はニンニク唐辛子。
これは美味しかった記憶があります。
かますの幽庵焼き
かますの幽庵焼きと万願寺唐辛子。
美味しいですね。これまで甘い料理が多かったのもあり,個人的にはみりんを少し抑えた味の方が良かったですが。
蓮根蒸し
リコボウというキノコを使った餡かけ。この餡が甘いし味が濃いです。
舞茸と帆立も入っています。
すり流しの味の方向性だったらなぁ。
信州牛と長芋の炊き合わせ
醤油が強いのと,やはり甘さが気になります。
肉の脂が多いのと,日本の牛肉らしい香りが重く感じますし,味の強い汁と相まって食べ疲れます。
あおさの味噌汁 野沢菜の切り漬け
野沢菜の切り漬けはやっぱり甘い。
栗おこわ
ちょ,ちょ,ちょっと待ておにさん!ラッスンゴレライやん!
これは完全に和菓子!栗の甘露煮と,そのシロップも入ってるのかな?最後に味噌汁と漬物と栗おこわが出てきたのですが,どう食べろと?
これは流石にびっくりしました。
紅玉のソルベ
ラウンジに移動してデザート。
この紅玉のソルベは思ったより香りが良くて,実際どうなのかは分かりませんが,ちゃんと味の補強をしてるような印象でした。
夜のラウンジ
食後にこちらでデザートを食べました。
夜のラウンジと暖炉 動画
金宇館の玄関近くにある振り子時計 動画
金宇館の料理 朝食
そして朝食。やっぱり全体的に甘いです。
ほうれん草のおひたしは柚子が香って癒しの味。あと,味噌汁と鮭以外はちょっとずつ甘い印象。
とろろは味が付いているのですが,味が濃すぎます。
湯葉あんかけ
甘みを引けば良い味だと思うんですけどね。もったいない。
安曇野の浅川さんの無農薬米
葡萄(黄華)と珈琲
朝食後に葡萄。コーヒーも淹れて。
金宇館まとめ
客室や風呂など館内のハード面は素晴らしいですし,接客も良かったです。
個人的に重要視している料理についてはちょっと求めているものとは違って,日本であるあるな料理の甘さや味の濃さ強さが気になってしまいました。こういう味はとても食べ疲れますし,僕には健康的な食事とは思えないんですよね。癒しを求めに行くわけですが,癒しにならないんです。
オーナーが本当にこういう味が好きで出しているのか分かりませんが,甘く濃い味に慣れた多くの日本人に受けがいい味なんだろうなという気はしますし,実際に好きな人は多いんじゃないかなと思います。
「すり流し」は美味しかったですし,あの方向性の味でまとめてほしいと思いました。
1~2品くらいなら甘さがあっても許容範囲ですが,7~8割の料理が甘い印象だったのは厳しいですね。特に「栗おこわ」が甘かったのはびっくりしました。
ハード面が良かったですし,もしかしたら料理が好みの方向性に変わってないかな?と期待して,いつか再訪する可能性もあるかもしれませんが,長野だと「三水館」がありますからねぇ。
【記事】「三水館」筍と山菜の春を感じる5月の料理 2020年5月
施設情報
美ヶ原温泉 金宇館
長野県松本市大字里山辺御母家131−2 0263-32-1922
チェックイン 15:00~
チェックアウト 11:00
駐車場 有
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