イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ (Il pleut sur la Seine) の紹介です。
ファインタイムコーヒーロースターズ(Finetime Coffee Roasters)の次は代官山のパティスリーへ。
イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ
代官山のパティスリーといえばここ,イルプルーシュルラセーヌ。
この日は悪くなかったですが,このところちょっと残念に感じることが多い気がしますし,イルプルが好きだった方などからもそういう意見を耳にしますね。
レクレアスィオン 670円 (税込)
前回も食べましたが,やはり生地の頼りなさが気になりますね。
フランス菓子を追及するなら粉を変えて欲しいんですけど,おそらくイルプルは この先も変えることはないでしょうね。弓田氏が現役ならねぇ。
「ベベ」で食べたものの方が美味しいです。スパイスの突き抜け感もベべの方があります。
唯一,アブリコの部分はイルプルの方が力強く香りが主張して美味しいかなと感じました。
とは言っても美味しかったですよ。前回よりもバランスは良くなってました。
オレンジのショートケーキ 670円 (税込)
ショートケーキとしての次元が洋菓子屋とは違います。
香りがありますし,こういうショートケーキなら食べたくなりますね。
ミルフイユ 648円 (税込)
このご時勢にヴァニーユたっぷりでした。
軽快で美味しかったです。
エクレール キャフェ 513円 (税込)
追加でエクレールキャフェを。
酸味がありますが,サワークリームとかかな?
コーヒーの香りが弱いですね。この酸味とコーヒーの香りがいっぱいに広がってくれると良いんだけどなぁ。
パリで食べたものは,コーヒー豆の粒子を感じるくらいの主張がありました。
特にパティシエの方に言いたいのですが,僕もフランスの味わいに気付かせてもらったお店ですし,日本では数少ないフランスの味わいを感じられるお店ではありますが,フランスの味わいを求めるならばここで立ち止まってはいけません。
イルプルに心酔する人たちは”イルプルが絶対でイルプルこそ正しいフランス菓子“と思っていると思いますが,確かにこの日本ではそれが通用するかもしれませんし,日本では通るべき道だと思います。しかし,実際にフランスでしっかり食べ歩くとこれで満足していてはいけないと感じてきます。というか,満足できなくなってきます。
イルプルの影響を受け,イルプルのお菓子を作っているお店はたくさんありますが,そのほとんどのお店が”時が止まっている” “思考停止“と感じずにはいられません。
それは,フランスで本物のフランス菓子を真剣に食べ歩けば分かってくることだと思います。本物を知る,そして本場のフランス菓子への”敬意“が大事だと感じます。
しかし,イルプル(弓田氏)がゼロからここまで作り上げたというのは素晴らしい事だと感じます。
真似することや作り上げられたレシピを見て作ることは難しくないですが,何もないところから生み出すというのは本当に難しいと思います。
弓田氏が存在しなかったら,今でも日本でフランスの味わいを感じることが少しもできていないかもしれないというくらいです。
今でも,イルプルの影響を全く受けずにフランスの味わいに近いものを作れているお店は日本には無いですしね。
ただ,この先イルプルが良くなっていくのは考えにくいですね。素晴らしい味覚とセンスと行動力を持った人がシェフに就任しない限り。
イルプルには踏ん張ってもらいたいですし,影響を受けたお店もそこで止まらず次の段階へ行ってもらいたいです。それには上に書いたように”本物を知る“などが必要だと思います。
イル プルー シュル ラ セーヌ ☆8
東京都渋谷区猿楽町17-16 代官山フォーラム2F 03-3476-5211
営業時間 10:30~19:30 (イートイン L.O.19:00)
定休日 火曜日,第2・第4水曜日 (祝日の場合は営業 翌日振替休日)
駐車場 無
イートイン 有
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コジータさんのブログでフランス菓子とスペシャルティ・コーヒーに開眼した読者の一人です。いつも楽しく拝読しています。
本場パリでフランス菓子を食べ歩くと、繊細なおいしさというより大らかな「うまさ」がある焼き菓子やタルト、フレジエやババなどのクラシックな生菓子のすばらしさには膝を打つばかりです。アーモンドやフルーツ、乳製品、小麦など素材の力強さと、それを存分に生かしたお菓子にはうなってしまいます。
ただ、かつてのイスパハンのような、これぞフランス菓子の最先端だといえるような、新しい美味しさ、組み合わせの妙を感じさせるお菓子――特に生菓子に出会うことは、思いのほか少ないように思います。セドリック・グロレの高価なフルーツ・ケーキのために長蛇の列に並ぶ気も起きず。。。
この点、毎年ドゥニ氏の新作を発表し、近年でもジャルズィーなどの傑作を出していたイルプルは、クリエイションという観点から見ると、日本にあるのが信じられないくらいの名店だったと思います。
パリにも、かつてのドゥニ氏のように、美味しい生菓子の新作をガンガンと生み出すパティスリーがあるといいんですが。。コジータさんがまたパリに行かれて痛快なレビューをしてくださることを、楽しみにお待ちしています!
hazyさんへ
こんにちは!いつもありがとうございます。
すみません, 返信遅れました。
パリで食べ歩かれたのですね!
まさに仰る通りですよね。こういう味を知ってしまうと日本では厳しいですね。
また, 生菓子については僕もそんな印象がありますね。 グロレ氏のお菓子は食べてないので一度食べてみたいと思ってはいますが, そんなに行列となるとあきらめてしまいそうです。
ドゥニ氏のフランス菓子講習会がなくなってしまったのは残念ですね。 教室の生徒と卒業生限定では去年もやられてましたが, 新作は発表してないようですね。
ドゥニ氏のジャンミエには1度行くことができたのは良かったですが, 初フランス旅行時ということもあって不完全燃焼というか後悔がかなりあります。 フランスで素晴らしいパティスリー見つけたいですね。 今年も行こうと思っていますが, ストライキが大丈夫なのか心配です。